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インターネッツ

語彙

『トースト絵画』大竹伸朗『見えない音、聴こえない絵』より

まとめ ピカソの絵や一枚のトーストが芸術であるかどうかではなく,人それぞれが何を芸術と捉えるかという核心にたどり着く。 単なるテストトーンを聞いて深く感激してしまったジャーナリストのように,「内側で何かが起きてしまった」ことが重要な基準なの…

『無常ということ』小林秀雄『現代日本文学大系』より

まとめ 比叡山に行き,ぼんやりと辺りを眺めていると,『一言芳談抄』の中にある文章が心に浮かび,しみわたった。この経験は一体なんだったのだろうか。今はもう体感できない。美しさが消えたのか,それとも美しさをつかむ心身が消えてしまったのか。 死ん…

『リスク社会とその希望』大澤真幸『不可能性の時代』より

まとめ リスクの例として挙げられるのは,地球温暖化や都市近郊でのテロなど。もたらす損害は計り知れないほど大きいが,起こる確率は極めて小さい。 リスクを回避するときに,中庸の選択は無意味となる。民主主義は,多数の意見を中庸として採用するので,…

『ことばへの問い』熊野純彦

この文章は廣松渉著『もの・こと・ことば』に「解説」として収められている。 まとめ ことばで自然を表し尽くすことなどできない。ことばが存在しない世界でも,葉のみずみずしさや森の沈黙は存在するのか。いや存在しない。さまざまな自然の音は人間に対し…

『チャンピオンの定義』大江健三郎『新年の挨拶』より

メモ チャンピオンの定義(文中)…ある人のために代わって戦ったり,ある主義主張のために代わって議論する人。 みどり児…生後3年くらいまでの子供。嬰児。 小説家としてのハビット…兄の架空の問いかけに答える言葉を胸のうちに反芻することをかさねる。最初…