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インターネッツ

『異時代人の目』若桑みどり『レット・イット・ビー』より

まとめ 歴史の転換点,特に価値体系が大きく変わるような転換点のときには,歴史が整理されやすい。 記録として残るものはあっても「真実」は残されていかない。一方で芸術は,多義的であるが故に,内面の真実が包み隠されている。 生前評価されなかった芸術…

『アイオワの玉葱』長田弘 『詩人であること』より

まとめ 玉葱を辞書でひいて見ると,英語の辞書と国語の辞書で記述が異なる。英語の辞書は,味覚の特徴をあげ,国語の辞書は形体の特徴をあげている。 このような母語による差異を,私たちはどれだけ認識しているだろうか。同じ人間という考えにあまえて,母…

『情報の彫刻』原研哉『デザインのデザイン』より

まとめ 電子メディアが生まれた今,書籍の役割とは何か。メディアの主役を降りた紙は,再び本来の,適度な重さ・手触りを持つ「物質」として魅力的になったのではないか。 情報を右から左へと移すのではなく,情報を慈しむという魅力が書籍にはある。 電子メ…

『つながりと秩序』北田暁大『増補 広告都市・東京ーその誕生と死』

まとめ 都市空間において,ケータイを見ることで,「あなたとコミュニケーションするつもりはありませんよ。」と示すことができる。ケータイは偶然の接続を避けるユートピアとして機能するはずである。 しかしケータイは,秩序から解放してくれるどころか,…

自分の中に毒を持て

岡本太郎 感想 「一瞬一瞬に命をかけて生きろ。人生に命をかけていないから傍観者になるんだ。」強い言葉だ。周りからの評価などは全く気にせずに,ただひたすら自分と闘う。怖ければ怖いほど逆にそこに飛び込む。人間らしく生きる道のヒントが隠されている…

『物語るという欲望』内田樹『映画の構造分析』より

まとめ 映画を見る時,ストーリーとは直接関係がないような偶然映った要素を無理やり意味付けて解釈したくなる。これは物語る欲望だ。 話と話の前後に脈絡がないもの、脈絡が欠けているものを見た時、人はすき間を埋めたがる。正しい解釈によってではなく個…

『ワァンタジー・ワールドの誕生』 今福龍太

まとめ 観光は、幻想によって創られる。原始的な世界を見つめているのは今や観光だけだ。 人々がメディアの中で知った観光地のイメージ・幻想を観光地で消費する。新しい発見はそこにはなく、写真を撮り・お土産を買うことで観光地を消費する。 原始的な観光…

『科学・技術と生活空間』 村上陽一郎『文化としての科学/技術』

まとめ 文明化は、自然を人間用に変えてしまう行為だ。自然を人間用に改造した結果生まれるのが「文明」。また、自然を改造していくために必要な道具を技術と言うようになった。 他人に迷惑をかけない限りは何を望んでもいい風潮が生まれた。人々の欲望は無…

落合陽一はなぜモノをつくるのか? 『美意識』

先人たちの思想を踏まえ,今やるべきことを明確にするために文脈を理解する。という話を前回書いた。 落合陽一はなぜ文脈を語るのか?「日本再興戦略」と「魔法の世紀」 - choku-史上最強の仮想通貨入門 今回の記事ではより実践的な内容に踏み込み,落合陽一…

『寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか』

タイトルは渡辺一夫による文章によった。 寛容のあり方を考えさせられたのでメモ。 不寛容な人間に対して,寛容になるべきか。 東浩紀を引用すると、 『二十世紀後半の人文思想は他者への寛容を積極的に説いてきた。〜〜他者への寛容は確かに重要だが、しか…

落合陽一はなぜ文脈を語るのか?「日本再興戦略」と「魔法の世紀」

落合陽一著の「日本再興戦略」が、1月31日に発売された。 当初このブログで、この本のまとめ的なものを書こうと思ったがすでに素晴らしい記事を書かれた方がいる。本の内容を整理したい方はこちらも併せて読まれたい。 落合陽一『日本再興戦略』 | つぶやき…

夏目漱石 夢十夜 第三夜の解釈

現代文の授業で取り上げられた、 夏目漱石の『夢十夜』第三夜。 解釈が面白かったので紹介します。 夢十夜とは 話の流れ 解釈 田んぼと森の対比その一、現在と過去。 田んぼは文明化の象徴 文明化について 分かれ道=文明開化 「右」が示すもの 田んぼと森の…

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こんにちは管理人のChokuです。下記、「プライバシーポリシー」に関して記載致しましたので、ご一読願います。 当サイトに掲載されている広告について 当サイトが使用しているアクセス解析ツールについて 当サイトのコメントについて 免責事項 プライバシー…

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