choku

インターネッツ

『アイオワの玉葱』長田弘 『詩人であること』より

まとめ

玉葱を辞書でひいて見ると,英語の辞書と国語の辞書で記述が異なる。英語の辞書は,味覚の特徴をあげ,国語の辞書は形体の特徴をあげている。

このような母語による差異を,私たちはどれだけ認識しているだろうか。同じ人間という考えにあまえて,母語の概念を押し付けあっていないだろうか。

母語のちがいは互いの限界を認識させる。言葉の限界,ちがい,ずれ,隙間を通して他者を認めることができる。それが言葉のもつ本質的な力なのだ。

他者の想像力から互いの理解がはじまる。

 

読後感

私たちが事実と認識しているようなものは他の人にとって事実でないことがある。事実は,その人の環境・文脈に大きく左右される。本文では,母語のちがいを例にそれを示す。

互いの理解は,互いのちがいを認識することからはじまる。