『文学の仕事』-加藤周一『私にとっての二〇世紀』より
まとめ
文学は,人生または社会の目的を定義するのに必要だ。いまは科学技術の時代だが,科学技術は目的のための手段でしかない。
人生の価値を考えるためには,社会の約束事から自らを解放することが第一歩だ。統計的で,抽象的な考え方,つまり普通の,一般的な考え方。文学はこうした考えから解放させる。
大多数のことを語るのではなく,自分の目の前の他者を抱きすくめるということ。放っておけば,行動を伴わない「普通の考え方」になるかもしれない。そういうときに,最後に自分のほうに引き寄せるもの,そこに文学の力がある。
読後感
文学が教えてくれるのは,1番大切なもの。人間には理性や論理性があるために,ときに大切なものを切り捨ててしまう。「普通の生き方」「賢い生き方」を選んだときに,私は何かを代償にしている。
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きっと会話を盛り上げてくれるはずだ。