choku

インターネッツ

『I was born』吉野弘『消息』より

感想

父親は直接的に母親のことを伝えなかった。少年が道を踏み間違えないように,正しい人間になってもらうために,慎重な手順を踏んだのだ。

ラストの一行,

ーほっそりした母の 胸の方まで 息苦しくふさいでいた白い僕の肉体ー。

この体言止めが,痛みのように切なく脳裡に灼きつく。