『異時代人の目』若桑みどり『レット・イット・ビー』より
まとめ
歴史の転換点,特に価値体系が大きく変わるような転換点のときには,歴史が整理されやすい。
記録として残るものはあっても「真実」は残されていかない。一方で芸術は,多義的であるが故に,内面の真実が包み隠されている。
生前評価されなかった芸術が現代では評価されるように,時が真実を明らかにする。本当にそうだろうか。時間の流れはすべてのものをゆっくりと滅ぼすだけだ。
大きな価値の転換が,歴史を整理させ,真理を明らかにさせる。それは神によってなされるのではなく,人間の手によってなされる。
過去を整理し,正しい布置の中にそれを置くことは,未来への布石の一つだ。
読後感
歴史に向き合う。文脈に向き合う。未来人のことを思い,過去を整理する。
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きっと会話を盛り上げてくれるはずだ。